中川政七著「ブランドのはじめかた」がおもしろい!
『ブランドのはじめかた』。
2年くらい前に購入して以来、何度も読み返した一冊です。
実際のブランディング・コンサルティングの例も、時系列で書いててとても読みやすい。オススメです。
ここのところ、「シンプル」「丁寧に」「貢献」「考える」の4つがワタシの中のキーワードになっていて、そんな関連本をたくさん読んでいます。
ある時ふと、そういえばこのブランディング本も、同じようなことが書いてあったなーと思い、再び読み直しています。
「ブランディング」=「差別化」
「ブランディング」=「差別化」である。
ずばりこう書かれています。ワタシもこれで間違いないんではないかと。
今の日本は個人、法人関わらず商売というものを行ってる上で、みんなある程度のレベルまでは達しているのが現状。カフェに入れば普通においしく飲めるコーヒーが出てくるし、食事もよほどのことがなければ「これはまずい!」というものはなかなか出てこないと思いますし。
洋服、身の回りのものなんかも、安くて(長持ちするかは別として)普通に使えるモノがそこらじゅうに溢れています。
もちろん伝統産業、老舗と呼ばれるところでは、
「最高の素材を使って、最高の職人が、手間ひまかけて作りました。」
というモノも多くありますが、それらでさえも色んなところに溢れている。
1つ1つはもちろん素晴らしいモノが提供されているわけなんですが、鬱蒼としたモノ・情報のジャングルに埋もれてしまってる。残念だけど、これが現状かもしれません。
逆に言えば、その中で選ばれるためには、
「ブランディング」=「差別化」
の考え方が必要になってくるんではないかと。
「高品質」はもちろん大切・当たり前だけど、ヒトに選ばれ、使われて、その良さに気づいてもらえてこその品質。
「おいしい」だけではダメ。食べてもらえないと意味がない。といったところでしょうか。
差別化するためのシンプルな考え方
潤沢な予算がある大企業なんかだと、大規模なマーケティングを実施してニーズを発掘、それを他社と差別化する商品開発に活かす。なんてことができてしまいそうです。
でも個人商店なんかだとなかなか難しい。予算には限度があります。
そんな中でも唯一、誰にでも平等に、しかも無料でできることは「考える」という作業(厳密に言えば、「考える為の時間」というコストはかかっているのですが、、)。
「そもそもなんでこの商売を始めたんだっけ?」
「自分たちの商品って、一体何が強みなんだろう?」
「どうやったら一番シンプルに、お客さんにうちの良さを分かってもらえるかな?」
「どうやったらお客さんに喜んでもらえるかな?」
「うちだけにしかできない事ってなんだろう?」
「自分たちの戦うべき相手って、一体どこの誰なんだろう?」
「自分たちって、一体なにを目指してるの?」
「自分たちって、将来どうなりたいんだろう?」
日常の業務に追われてしまうと、こういったことは考えるのを後回しにしてしまいがちです。
逆に、「考える」という作業を常に意識的に行う、ということはその他大勢から抜け出すチャンスかも。
だった、誰でも出来るのことなのにやってない人が多いから。
やっぱり「考える」ことは大切ですね。
個人でも同じ
これって、個人に置き換えてみても同じかも。
「自分が何をしたいのか?どうなりたいのか?それをどう実行、表現していくのか?」。
これが自分で理解できてないと、ただなんとなーく毎日流れ作業のような生活になってしまう気がします。
大切な時間、どうせ同じ使うなら意味があったほうがいいかも。と思うのはワタシだけでしょうか!?
自分・会社のやりたいことが見えてきたら、あとはそれを実行に移すだけ。
そこで大切になってくると思うのが、
~シンプルに分かりやすく伝える工夫をすること
~丁寧に作業すること
~誰かの役に立つこと
『シンプル・丁寧・貢献』という3つのこと。
やっぱり、このあたりになってくるんじゃないかなーと思います。
とにかく考えることは大変だし、全然前に進まない事もあるんですけど。
それでも!「考えることを諦めない」ことが、先につながっていくと信じたいですね!
20代の前半のころは、会社のミッションとか、理念とか、そういったものって実際現場で働いている方にとってはあんまり関係ない!と思ってました。
でも改めて、人を指導する立場なんかを経験するとその大切さがよーくわかりました。今では反省しています。ミッションを一つ作るのがどんなに大変なの作業なのか、、
「考えて考えて考えて」、更にそれを分かりやすく明文化して、浸透させていく。
これが個人でも、会社でも、迷わず前に進んでいける為のみちしるべになるのですね。
それを体現していくことによって、会社のブランド・差別化につながっていくと思います。
いやいや、毎日が勉強ですねー。
ちなみに中川政七商店の13代当主、中川淳さんの著書は他にもたくさんあって、しかも読みやすいものが多いので必読ですね!
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