岐阜・白川上流/イワナのライズに出会う山岳テンカラ釣行
久々の渓流釣り。
サカナの顔を見ることができなくても、とりあえず誰もいない川で竿を振る。
それだけを目的に山へと車を走らせました。
この渓流に来たのは約3年ぶり。
大雨もあったりで渓相も変わってるかなーと思いましたが、案外以前と同じでひと安心。
素敵なサカナとの出会いもあり、目的を果たすことができて非常に満足できた釣行となりました。
海もいいけど、やっぱり山も最高ですね。
釣りの準備はおもしろい
今年のお盆は奥様の実家に帰省。
滞在3日目には釣りに行く許しが出ていたので、それまで毎日そわそわしながら、タスクをこなしつつ焦らず待ちます。
今回はエサ釣りもやろうかなーと、暇つぶしに庭でミミズを探しましたがまったくおらず。いつもは掘れば掘っただけ彼らが出てくるのですが、、。
今年は暑さの影響もあるだろうと、エサ釣りは諦めます。
そして当日の朝4時。
誰も起きていないリビングで仕掛けを準備し、近所のコンビニへ。
そこで遊漁券を購入。
飛騨川漁協の雑魚券は1020円。たったこれだけで1日遊べると考えれば安いものです。
ついでにパンと100円コーヒーを購入、車を白川の上流へとのんびり走らせます。
途中、支流へ入り竿を振りましたが、アブラムツが釣れただけ。
この時期は冷たい水の流れる上流へいかないと、アブラムツの猛攻にあって釣りどころではありませんね。
10分やって終了、さらに上流へ。
走ること50分。
やっと着いた。
ようやくいつもの渓流へ到着
今年はまだ熊の目撃情報が出ていないということですが、念には念を。
熊鈴×3と超強力ホイッスル、片手にはその辺で拾った1mほどの、太めの流木を携え(いざというときは闘う)さらに上流を目指します。
最初は開けた川を上っていきますが、徐々に険しい岩や高い落差が待ち受けていました。
こんなに険しかったかなー?と思いながらもせっかく来たんだし、行くしかない。
予定では開始早々にイワナが釣れて、あとはのんびりコーヒーでも飲みながらゆっくり、、だったのですが。
そんなもくろみは、大抵いつも外れます。
毛鉤を流すと、流心からサカナが走ってくるのが見えますがまったく針にかからない。
恐らく自分の腕が鈍ったなーと反省。ここのところ海釣りばっかりだったしなー、、。
めげずにリハビリ釣行は続きます。
突然の出会い
いよいよ険しくなってきた。
自分の体よりも大きな岩が行く手を阻むように。
そんな時は川から一旦引き上げ、すぐ横の崖をつたってさらに奥へ進む。その繰り返しで一歩ずつ上流へ向かいます。
もちろんサカナは釣れません。
そうやっていくつかの関門を越えて、とある一つの岩に手をかけのぼった瞬間。
見下ろした小さなプールの中に、尺イワナが悠然と泳いでる光景に出会います。
その距離1m未満。
もちろんイワナはワタシの影に気づき、素早く岩の下へ身を隠します。岩魚と呼ばれる所以ですね。
これはいいものを見た、もう満足。と思った瞬間。
さらにそこから3mほど離れた、左前のプールには大きなイワナが2匹泳いでるではありませんか。
竿を振って毛鉤を届ければ、恐らく竿影に反応してイワナは逃げるだろう。
そこで矢引で毛鉤を静かに、ピンポイントに投入。
が、イワナは無反応。
見えてるサカナは釣れないといいますが、やはりそう簡単には食いついてくれません。
まあ、2回もイワナが見れたということで、大満足。
コーヒーでも飲もうかと、休憩できそうな開けた場所を探しに少し上流へ。
その途中に3度目の出会いが。
イワナとの距離は約3m。
無意識のうちに四つん這いになり、しばらくその姿を見つめます。
それから思い出したかのようにカメラを取りだし、動画モードに設定。
最近は動画にも再チャレンジしようとカメラの録画モードを勉強していたので、設定もスムーズにいきました。
低い姿勢から右手に持ったカメラだけを思いっきり前に突きだし(腕がつりそうになる)、ひたすら撮影に没頭します。
それがこの動画です。
貴重なライズも映像に収めることができ、もう釣りを引退しても良いって思えるくらい、幸せな時間。
(ライズは50秒後に始まります)
こんなのに毎回出会えるなら、もう釣り道具は持たなくてもいいなー。
透明度が高すぎて、はじめはイワナが宙に浮いてるように見えました。錯覚。
もはやサカナ釣りではなく、サカナ撮り。
姉の旦那さん(カメラマン)も宮崎で渓流のルアー釣りをやってるんですが、彼が常日頃から口にしているのが、
「釣りが好きっていうよりかは、きれいなヤマメに出会って写真が撮れればそれだけで良い」
数年前にはその意味はわからなかったけど(やっぱ釣れた方が楽しいでしょ!的な)、今では十分すぎるくらい同意できます。
ちなみに使用したカメラとレンズはこちら。
手ぶれ補正が効きすぎるので、とっさの手持ち撮影でもそれなりの動画を撮ることができます。
しかもテレコン(望遠機能)を使ってもぶれにくい。
今さらながら良い買い物をしたものだと、昔の自分を褒めてやりたいです。
出会いのあとは腹が減る
ということで、パンとコーヒータイム。
お湯も沸いた、コーヒーも挽いた。
ここで大事なことに気づきます。
フィルターがない。
さすがにこれではコーヒーを淹れることができません。
とうわけでカフェイン摂取をやめて、塩分補給をすることに。こんなこともあろうかと、コンビニでフリーズドライの豚汁を買っていたのです。
本当はカップラーメンにしようと思ってたけど、タイトな日程だったので食べる時間がないかなーと思い、お守り的に豚汁にしたのでした。
お湯を注いで、いただきます。
もはや釣りに来たのか何しに来たのかわかりませんが、こんな贅沢な時間を楽しむことができる渓流釣り。
さらにワタシが得意としているテンカラ釣りはエサ要らず、必要なのは竿と糸と毛鉤だけ。
釣り入門にはうってつけです。
釣り人は煩悩と戦う
次に渓流釣りは来年かな?
それとも足助方面へ早朝短時間釣行を決行するか?
サカナの顔が拝めれば良いといってるくせに、やっぱり釣りたくなるのが釣り人。
まだまだ煩悩が抜けません。
※今回使用したタックル
竿:テンカラ竿3.6m
糸:銀鱗3号(ハリスは銀鱗1号)
毛鉤:自作
ちなみに前回同じ渓流でイワナやアマゴを釣ったときの記事はこちらです。
このときはカメラを始めたばかりの頃だから、かなり下手くそである、、。少しは成長したのか?