Nikon S2/レンジファインダー式フィルムカメラで散歩しながら池の周りを散策してきました
ミラーレスカメラの勢いが止まらない昨今。高機能がたっぷり詰まった高級カメラが欲しくなると物欲に歯止めがかからなくなりますよね、、。
ワタシも同様で「アレが良い、コレが良い」となり始めるとひたすらスペックチェックや検索エンジン、動画に時間を費やし、気が付いたら朝だったってこともザラ。こんなんで良いのかな~なんて思い始めた2020年後半。ひょんなことからNikonの古いコンデジを手にすることになって、それが1,000円くらいで買えるジャンク品。ただそれがなかなか良い写りをしたんですよね~、しかも一応フルマニュアル撮影もできるしボディはマグネシウム合金だし。
今さらながら古いカメラでも写真を撮るっていう行為はできるじゃないですか!と気付き、古いカメラの情報を漁るとニコンのレンジファインダー機に目がとまります。
ひと目見た時「これのデジタル版が出たらPEN-Fデジタルを超えるかも(見た目の話)」と思い、ただ最近フィルムカメラで撮影する楽しさ、というよりめんどくさい工程を敢えて楽しむ方が幸せになれるんじゃないか?説がワタシの中でブームとなっているのも相まって、露出計もついていない60年以上前のカメラ「ニコンS2」を導入するに至ったのです。
価格も今まで新品で購入したデジタルカメラのよどれよりも安く(Nikon1J2より安かった!!)、、もうこんな世界があったなんて早く知りたかった、、、。ついでにレンズも5cm f1.4を導入、もちろんこちらも各社の撒き餌レンズと呼ばれるモデルよりも非常にお値打ち!これはハマってしまいそう。
ココだけの話、機材を一度整理整頓してNikon Z5を買おうかな、なんて思っていたのですがその10分の1くらいの出費で済みました。しかも満足度は今までにないくらい高く、というか満たされたというか。価格には代えられないものを手にして大変満足しております。
というわけで、さっそくレンズとフィルムをセットして近所の池に散歩しに行ってきました。
ISO100 F1.4 SS500
記念すべき初ショット。なんとなくそれっぽい雰囲気になってる1枚でちょっと満足。雰囲気だけですよ。
ISO100 F2.8 SS125
フルサイズ、という言い方がこの場合正しいのか分かりませんが、ふだんマイクロフォーサーズメインで使ってる身からすると35㎜版のカメラってこんなにボケるんだという印象。
ISO100 F2 SS500
少し明るくなってきました。遠くに見えるマンションにピントを合わせたつもりだけど、なんか良いですね。空が水で水が空、みたいな。決して高解像ではないけれど、暗いところも明るいところもよーく見てみるとちゃんと写ってるんですよね。
ISO100 F8 SS15
同じアングルでF8まで絞ってみました。SSがちょっと遅かったですね。ぜんぜん雰囲気が違って、失敗なんだろうけど撮ってる本人は意外と満足していたりするんです。
ISO100 F1.4 SS250
なんとなく地面を1枚。この時期は落ち葉がきれいですよね。そんな素晴らしさに気づいたのは本当にここ最近の事。カメラを通してみる景色でそれに気づかされたような気がします。ただ地面を撮っただけなのに、いろんな気づきを与えてくれるカメラってすごいですね。
ISO100 F2.8 SS1000
空がきれいだったので、朝焼けに向けて。案の定、木のシルエットだけは残ってくれましたが、空色はまさに目で見たまんま。葉っぱがない分、空が葉っぱみたいに見えました。
ISO100 F5.6 SS125
少し方向を変えて、別の木を順光で撮影してみました。この空も薄っすらと雲がかかってて、一見白飛びしてるのかと思いきや実はこんな感じだったりするのです。冬の朝はどんどん表情を変えてくれますね。
ISO100 F1.4 SS500
未確認生物的なアレを見つけたので1枚。案外イメージ通りだったので嬉しいです。たぶんブラックバスが周りについてるんじゃないかな?
ISO100 F4 SS125
曲がりくねった遊歩道。けっこうジョギングしてる人が多くて、ピントや露出合わせに手こずっていると邪魔になってしまいます。気を付けなければ、、。そんなこんなで撮影した1枚、けっこう気に入っています。
ISO100 F1.4 SS500
冬になるとこの実が恋しくなります。なんというか、理屈抜きにきれいですよね。ピントは合ってません。
ISO100 F5.6 SS250
もう少したくさん鴨がいたんですけど、やはりカメラの設定中にフェードアウト、、。なにごともタイミングが大切ですね。コンクリートの表情がまるでその陰にサカナが付いてそうでリアル。
ISO100 F11 SS250
だいぶ日が昇ってきました。逆光気味ですが、ファインダーを通してみた光景はまさにこんな感じでした。近くにピントを合わせると絞ってもかなりぼけますね。嫌いではありません。茶色いカマキリが隠れていそうな色あいも大変気に入っています。
さて、ここからは2.8cm F3.5に付け替えて撮影しました。超小型のレンズで見た目も大変気に入っております。しかも大きさのわりに重量はずっしり。それだけで所有欲は最高潮に達します。
ISO100 F11 SS125
空・雲と木の境い目あたりも白飛びしていそうでとどまってるような気がします。ほんと目で見たまんま。
ISO100 F4 SS500
だいぶ日が昇って来た感じ。冬は太陽の位置が低いから影の出方も印象的になりますよね。
ISO100 F4 SS500
とりあえず空を見上げてみる。カメラやレンズが変わるだけで気分が変わるってすごい。ピントは中心あたりに合ってる感じ。
ISO100 F16 SS30
F16まで絞ってみます。左右で明るさがまるで違う。
ISO100 F8 SS30
さすがに手振れしますね。三脚があるとまた違った楽しみが増えそう。とはいえこれもお気に入りの1枚。ハードルは低く、が信条です。このブッシュの下にブラックバスがいると思うとまた楽しみが広がりますね、釣り人の特権。
ISO100 F16 SS30
露出オーバー?だけどほんのり青空も写っていて「おぉー」と画面の前で独り言をつぶやいてます。すすきがディメンダーみたい。
フィルムだと現像代、データ化の費用は掛かってしまうけど、最新のカメラに何十万を払うならワタシにはこちらの道の方が合っているのかな?と思います。ついでにS2は機械式なので修理すればこれから何十年も使っていける、例えるなら昔の機械式時計みたいに娘に受け継いでいけるかも、と考えると決して悪い出費ではないと思います。露出計はついてないのでここは頑張りどころなのですが、単体の露出計を導入する楽しみも増えるので、これもまた楽しい。
カメラを本格的に使い始めて、これまでは記録用としての用途が9割以上だったけど今は撮影自体を楽しむことを覚えてしまい、なんで今まで気づかなかったんだろうと少し後悔しつつ、逆にこの段階で楽しさに目覚めることができてラッキーと思えばそんなに悪くないのかも。
ついでにカメラ自体をめでることも嫌いではないので、たまちゃんのお父さんがライカをいつもメンテナンスしてる気持ちがよーく分かるようになりました。今回導入したNikon S2は筐体の作りもさることながら、その重量感には男心をくすぐられる魔力がありますね。状態が良いものを発見したら、とりあえず手に入れておくといいかもしれませんね。ワタシは思い切って個人売買で手に入れましたが、状態も非常に良いものを運よく手にすることができました。が、これもある意味博打な部分もあるので、心配な方は信頼できるカメラ屋さんで買うなり、保証が付いてくる大手ショップで探した方が安心できるかも。このへんとか?▼
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